2008年07月19日
●たまには山でも登ってみる
最近、登山靴を買った。始めたというほど本格的ではないが、少し山登りに挑戦してみることにした。健康増進と、せっかく田舎に住んでいるのだからという思いからだ。
徳島で山といえば?剣山(つるぎさん)と答える。標高1,955mは県内最高峰。西日本一高い愛媛県の石鎚山(いしづちさん、1,982m)に次ぐ。日本百名山の一つで、徳島のシンボルでもある。
ただし、好きな山は別にある。徳島県と高知県にまたがる三嶺(1,893m)だ。徳島では「みうね」、高知では「さんれい」の名で通っている。運動不足の初心者にとっては、そこそこハードな山で、まだ2回しか登ったことはない。けれどこの山が好きなのは、他を圧する景観の美しさだ。山頂付近にある池、国の天然記念物に指定されているコメツツジとミヤマクマザサの群落、雄大な展望、赤い屋根のヒュッテ…。
コメツツジが白い花を付ける7月上旬、カメラを手に登った。

山頂部にある池とヒュッテ。青空とのコントラストが妙
2008年07月01日
●原油価格が上がると、インドのカレーがまずくなる
7月に入り、またガソリン価格が上がった。未曾有の1リットル180円時代。200円超えもリアルになってきた。もはや第3次石油危機といえそう。公共機関が脆弱な田舎では、車に依存するしかないから、より深刻だ。そんな中、原油価格高騰を伝えるNHKの番組で、新興国インドの苦悩が映されていた。
インド人の悩みは何か。やっぱりカレーだという。ステレオタイプな問題提起に笑った。しかし、番組は真剣そのもの。原油高騰は、食品の原料高も招いた。すると、カレーのルーに入れるオイルの値段が上がり、使用量を減らす飲食店が増えているそうなのだ。そのため「味がまずくなった」と、インタビューを受けた男性は眉間にしわを寄せて首を横に振った。カメラ目線だった。(インド人はカメラを向けると気取る傾向がある)
学生時代にインドを旅したことがある。貧乏旅行だったので、口にするのはいつも国民食・カレー。パサパサしたライスやチャパティーと一緒に食べる。全然おいしくなかった。あの味がさらに落ちているのか。そう思うと、車社会の悩みはまだましかもしれない。

2008年06月11日
●カメラを持ち歩け
9日深夜、NHKの人気トーク番組「トップランナー」に、写真家の梅佳代が出ていた。

梅さんはどんなときに写真を撮るんですか?と司会者が尋ねると、「かっけぇぇって思ったときですね」。日常のハッとする瞬間を切り取るのだという。大阪の写真専門学校時代に撮りためた写真集「男子」には、お調子者の小学生がバカすぎる姿をレンズにさらしている。異様なテンションの高さや男子特有の無敵感など、バカすぎてかっこいいのだとか。その、一瞬を逃さない。いつもカメラを持ち歩いて、撮る。
かっけぇぇこと言うなあ、と感心した。やっぱりいい写真を撮るには、カメラを離したらあかんらしい。僕も2年前に一眼レフを買い、出掛けるときはいつも車にのせている。でも、降りるときは「こんな重いもん邪魔や」と、置いて行ってしまう。そらあかん。
いい写真を撮りたい、とは思っている。できるだけ持ち歩こう。そして翌日、撮った。雨上がりの山村集落。風景ばかりで、一瞬とか関係なかった。人おらんし。

急斜面に張り付く民家と茶畑

火事を知らせる半鐘。今も使っているらしい

焚き木。これで風呂を沸かす
2008年06月08日
●田舎暮らしの光と影
更新が途絶えて1年3カ月。転勤したりネット環境が整わなかったりしたせいで、どうでもよくなっていた。しかし、「いつまでボケ防止の本を紹介しとく気だ」「スラムダンク1部完のマネですか」と言ってくれる人が何人かいた。人類最大にして最強の敵「めんどくさい」には勝てないかもしれないが、読んでくれる人がいるならまた更新しようと思う。
ところで、いま住んでいるのは愛媛、香川、高知の各県境と接する四国のまんなか付近で、徳島県西部の三好市というところ。平成の大合併で6つの町村が集まってできた。その中の一つ「旧池田町」は、高校野球で有名になった池田高校の…、と言うと分かってもらえるかもしれない。四国第2の高峰・剣山山系の山々と阿讃山麓に囲まれた、森林面積が90%近い、よーするに超山ん中だ。ブログの更新が途絶えたころ、会社の命令でやってきた。
「田舎で暮らそう」的なプロパガンダが叫ばれて久しいが、田舎は決してユートピアではない。確かに自然は美しく、温かい住民が多い。でも、そんなにいいことばかりではない。過疎化や産業の衰退、地方交付税の削減…。そんな大文字ではピンとこないだろうか。僕の目線で言うとこうだ。メシ食いにいくところが少ない、夏暑くて冬めっちゃ寒い、マンガ喫茶なんてない。
今年か来年か、またどこかへ転勤することになる。ここにいる間は、地方のユートピアとディストピアの両面に光を当てたい。
あ、真剣なやつじゃないからね。
2007年03月17日
●ボケ防止の本
325 :774RR :2005/11/16(水) 12:50:32 ID:twBSdXKxじいちゃんが「わしもそろそろトシだからきをつけないといかんなー」
とか言いながらボケ防止の本を買ってきた。次の日もまた同じ本を買ってきた。
2007年03月13日
●故郷で漫才を披露します
M-1グランプリ2006決勝戦への切符をあと一歩のところで逃すも、吉本興業からリターンズ出演のオファー、意気込んで舞台に上がったはいいが不発、先の見えない暗闇に、迷走する漫才師ルサンチマンが21日、地元・徳島県阿南市のお祭りで〝凱旋ライブ〟を披露する。浅川は「いいリフレッシュになれば」と、地元での初舞台に大きな期待を寄せている。
ライブは阿南市内の東部自然公園で14時から。地域おこしイベント「活竹祭」のステージを飾ってほしいと、主催の市から招かれ実現した。ルサンチマンのほかには、ランディーズとスマイルが出演する。
すでに市は、広報誌等を通じて「郷土のお笑い芸人」として広くアピール。先輩たちを応援をしようと、2人の母校に通う高校生らがイベントのボランティアを買って出ているとか。古里は大きな盛り上がりを見せており、ルサンチマンの旧友や関係者らが大勢詰め掛けることが予想されている。
高校時代にコンビを組み、浅川が「心の相方」と認めるE君は「21日は仕事があるんよなー」と難色を示した。せめて前日の夜、飲みに付き合ってくれと頭を下げる浅川に対し「えーほんまに?まあ別に、行ってやってもいいけど…」と一応の返事はするものの、あからさまに面倒くさそうだった。
同級生のA氏は「う、うーん。けど…」と煮え切らない態度。頼むから、と裏返った浅川の声に負け「じゃあ仕事がなかったらな、仕事が」と嫌そうに答えた。
こうした動きに浅川は「地元の熱気は予想以上。なんとしても期待に応えたい」と、凱旋ライブにかける思いを強めた。
来週、新ネタを引っさげたルサンチマンが故郷に錦を飾る!!
2007年03月12日
●ぶらりノープラン 6両編成
「なんにするね?」。屋台ののれんをくぐった。10数脚のコンパクトな椅子が「コ」の字型に調理台を取り囲み、ほぼ満席状態で肩を寄せ合う客の背中は、冷たい風を遮るためのシートで覆われている。“九州”といえども、夜はまだまだ冷える。
スタッフは2人。狭い店内は、すぐに手が届くところになんでも揃っているといった感じで、作業がしやすいように工夫されている。先に出てきたビールをグラスに注ぎながら、屋台の奥で器を洗う店員の背中を眺めていた。
少ない水を器用に使う姿。すでにラーメンを注文してから30分が経過しているが、店舗型と比べて時間がかかるのは仕方ないのだろう。とはいえ、そろそろ旅館に着いていなければならない時間。気は焦る。ふと、調理台の方へ目をやると、茹で上がった細いストレート麺が手際よく器に放り込まれ、紅しょうががのせられていく。期待は高まる。いよいよだ。

「はい、おまち」

「寒い中で食べるとおいしいね」と、隣の席で女性客。同感です、と心の中で力強くうなづいた
結局、旅館に到着したのは23時半。約束の時間より1時間も遅れた。しかし、主人はこころよく迎えてくれた。聞けば団体客がキャンセルして、部屋が空いたのだとか。おかげで泊まれることになったというわけだ。一泊3500円也。
7両編成
2007年03月07日
●ぶらりノープラン 5両編成
長浜、中洲、天神。どうやらこのエリアが屋台ラーメンで知られているようだ。中でも長浜が発祥の地で、もっとも有名らしい。そう聞けば当然、長浜で食べたくなる。だが、旅館のチェックインの時間は刻一刻と迫っていた。博多駅から長浜経由で旅館へ向かうと時間がかかりすぎるため、仕方なく天神で食べることに。これは今でも悔やんでいる。本場で食べたかった。
「この辺だと、屋台ラーメンってどこで食べられますか」。天神駅で電車を待っていた若いカップルに道を尋ねた。O田が人懐っこく声をかけた。少し間をおいて、ややめんどくさそうに答えてくれたのは、男(20歳前後)の方。
- 男
- 「キャナルシティーの方へ行けば…」
- O
- 「え?アナルシティー!?」
腹がよじれた。
こう聞き返したO田は、自分が何を言ったのかすぐには理解していないようで、たぶん本当にそう聞こえたんだろう、表情は真剣そのもの。男は声をたてずにっこり。男同士の絆を感じた。一方、彼女はドン引き。冷淡な表情が今でも目に焼きついている。すぐにその気配を察した彼。嘲笑ともとれる表情へと、すばやく顔の筋肉を動かした。
3者間に突如として発生した「空気」。その気圧に押しつぶされそうになり、後方からO田にツッコミを入れた。それでようやく、和やかな雰囲気で道を教えてもらうことができた。ただ、この男。笑顔で話してくれるのはいいが、説明が全く理解できない。まるで地元の人に話しているかのような道案内に、頭が混乱した。
そして、彼女は最後まで厳しい表情を崩さなかったのを覚えている。セクハラがなくならない原因のひとつに、こういった男女間の意識差がある。認識を新たにして、街へ急いだ。
2007年03月06日
●ぶらりノープラン 4両編成
下関駅のホームに電車が停車したときにはすでに日は落ち、景色を楽しむことができないでいた。窓に映る自分の姿はもう結構。そうは思ったが、ふと、読んでいた本の文字から外に視線を向けると、缶ビールの自販機を発見した。
「乾杯」。すぐに出発したり、ホームの中に見当たらなかったりしたため、これまで買えなかったビール。渇いたのどに流し込むと、電車はゆっくり発進した。このために電車旅行を選んだといっても過言ではない。小倉駅で乗り換えるころには、すでに酔っ払い。おかげで1本乗り過ごしてしまった。「大勢に影響はない」。気は大きくなっている。
20時40分、博多駅到着。大きな駅だ。案内所には鉄柵が下りていた。少し着くのが遅かったようだ。小倉駅での失態を悔やみながら、安宿を探すために電話帳をくる。一軒一軒、尋ねた。しかし、連休のためどこも満室。5、6軒はかけたと思う。やっと泊まれそうな旅館を見つけた。22時半までに来てくれ、とのこと。ラーメンを食べてから行きます、と返事して、地下鉄で天神へ繰り出した。

宿は電話帳で探すが、電話をかけるのは携帯電話だった
2007年03月05日
●ぶらりノープラン 3両編成
倉敷駅に降り立った2人は、ハンバーガーを食べながら頭を悩ませていた。
「で、どこ行くよ?」
今回の旅は、「電車で」という交通手段自体がそもそもの目的。特に行きたい場所などなかった。話が持ち上がったときから行き先は決まらず、「じゃあまた考えとくわ」と、流してきたツケが回ってきた。“目的”がなければ行き先は決まらない。
どこに向かうのかは知らないが、たくさんの人たちが目の前を通り過ぎていく。窓越しに、歩行者の姿が凛として見えた。何かしら目的があるから移動しているのだ。
そんな姿に背中を押された。「でもどっちかっていうと、暖かいほうがいいやろ?」。O田もまったく異論はない様子。「じゃあ九州で決まりな」。曖昧なものの、とりあえず行き先ができた。
九州―。といえばラーメンだ。博多?なかば投げやりに決定したが、旅が始まることを祝福した。「みどりの窓口」に向かった。足取りは軽い。

山陽本線に乗って倉敷駅を後に。普通列車の車窓から
2007年03月04日
●ぶらりノープラン 2両編成
児島駅まで迎えに来てくれたのは、O田君。大学卒業後、北中米で放浪生活を送るも一念発起、「壊れた車を直したい」。その一心で帰国、メカニック(整備士)を志して専門学校に通う26歳だ。
なんでも最近は、「杖術(じょうじゅつ)」という聞きなれない日本武術を始めたという。車の後部座席から「杖」を取り出し、振ってみせてくれた。滑らかな動きを見ていると、「次にあったときは袴(はかま)すがたで出迎えてくれるのかな」。好奇心を抑えきれない。その姿を思い浮かべ、ニヤッとしかけた。だが、杖でしばかれそうなので、なんとか堪えた。

電車の旅、本州での出発駅は「西富井」。ここから倉敷駅に向う
2007年03月03日
●ぶらりノープラン 1両編成
電車で旅をしたくなった。
車とは違って、運転に疲れることはないし、お酒も飲める。岡山県にいる大学時代の友達を誘った。
1日目。
徳島駅8時21分発。ギリギリで滑り込んだのは、「特急うずしお」号。何年かぶりに徳島駅を利用する。すこしわくわくしながら岡山県倉敷市に向かった。

慌てて飛び乗ったため手ブレ
約1時間40分後、児島駅に着いた。瀬戸大橋を渡ってすぐにある岡山県の玄関口。改札を抜けると、メールが入った。
「ちょっと遅れるわ まっとって!!」
2007年02月07日
●レイプ・ブロッサム

徳島市内の田園地帯で、一面に咲く菜の花。
今年の冬は暖かいまま。まもなく、春を迎えようとしています。
2007年02月04日
●虫歯患者と歯科衛生士のデカメロン

いま、虫歯を治療するため歯医者に通っている。
予約時間通りに来ているのにどうして何十分も待たなきゃいけないんだ!待合室で読みたくもない女性誌をめくりながら、こう思っていると、やっと名前を呼ばれた。先に治療を終えた患者とすれ違い、診療室へと続くドアを開ける。突然、目の前に飛び込んできた光景に頭が真っ白になった。
丈の短いスカートをはいて脚を組む歯科衛生士。まるで自分の太ももの上に、患者の頭を乗せているかのような体勢で、口の中を覗き込んでいる。大きく口を開いている患者は、見事なオッサン盛りだ。
手から離れたドアがゆっくりと閉まる音がした。彼女は、しびれそうになったのか、体の重心を少しずらして脚を組み替えようとしている。時が止まったと錯覚するような緊張感が走った。
「おはようございます。調子はどうですか」。男性の低い声が横から聞こえた。慌てて振り向いた。「エッ!?あ、はい」
僕の虫歯を診てくれるのは、いつもこの先生だ。
2007年01月29日
●ハンス・ペーター・クーン展
ベネチア・ビエンナーレで金獅子賞を獲得するなど、世界で活躍する現代アーティスト、ハンス・ペーター・クーン(ベルリン在住)のインスタレーションを27日、徳島県立近代美術館で見た。
音や光、映像などを使って空間そのものを芸術にするインスタレーション。この日の目玉は、音楽を軸にした作品「未知の光景」の中で、日本人のパフォーミング・アーティスト和田淳子さんが披露するパフォーマンスだった。
入場者は履物を脱いでフロアに上がる。広い空間のまっ黄色な床一面に、64個のスピーカーが配置され、一つ一つがライトアップされている。スピーカーから流れているのはアブストラクト・ミュージック。中に入った人たちは、おのおの好きな場所に腰を据えたり、寝そべったり。不思議な世界を体感していた。ただ、やはりインスタレーションは野外に設置してある方が好きだ。自然に溶け込むような雰囲気に包まれるから。
やがて、緑色のドレスに身を包んだ和田さんが登場。「凍熱」をテーマに、音楽に合わせて踊る、静止、跳ねる、転がる、静止、ゆっくり動く、静止…。近づく音に遠ざかる音。前や後ろで、右や左から鳴る音が体に伝わる。軽くトリップしたような気分だった。
「なんだかわけがわからない」。終了後、顔見知りの学芸員にこう話しかけた。初めて作品中で繰り広げられるパフォーマンスを見た感想だが、決してつまらなかったというのではない。そうではなく、とてもおもしろかったのだ。だが、わけがわからない。「詳しく聞きたいなら、本人があそこにいるよ」。そう促されて、和田さんに少し話を聞いた。
和田さんは、クールなパフォーマンスとは対照的な柔らかい物腰で語ってくれた。「感じたままに表現しているんです」。後ろにいた夫のクーンが見せた穏やかな表情とともに、印象に残った言葉だ。理解しようとしなくても、感じればいい。
Hans Peter Kuhn(画像あり)








