2005年04月16日
●メディア論
テレビ、新聞、ラジオ、インターネット・・・
メディアは多様なほど、僕たちには有益なわけですが、
僕が最も支持する媒体は新聞です。
そう思う理由やメディア、主に新聞に対する考察をちょっと書いてみます。
◆新聞に囲まれた家庭環境
僕は、農作業の傍ら新聞配達を兼業する祖父母が同居する、拡大家族の家庭に生まれた。幼いころ、よく祖父母について新聞配達に周わった。小学生の夏休みなどには、早起きをして新聞を配達し、アルバイト代を稼いでいたこともあることから、新聞に接する機会は他人の何倍もあった。もちろんそのころは、記事を読んでいたわけではない。テレビ欄とスポーツ面、4コマ漫画などが僕にとっての最重要コンテンツであった。
一般に新聞は以下のようなフローで各家庭に届くことになる。
1.取材
2.原稿作成
3.編集会議
4.紙面編成
5.校閲
6.レイアウト
7.印刷
8.新聞店へ発送
9.配達
通常新聞店(8)は、○○新聞専売所などのように特定の新聞社の専売店として営業しているが、配達エリアの家庭に他社の新聞を配達する業務も委託されている。その恩恵で、僕の家には地方紙と主要全国紙5紙+アルファが、予備としていつも必ずあり、それぞれを読み比べることが可能であった。そうした背景を元に、主要全国紙5紙の特徴などを記述してみる。
◆主要全国紙比較(参考:マスコミ内定塾―新聞社編)
まず、主要全国紙5紙とは・・・
1.朝日新聞
2.読売新聞
3.毎日新聞
4.日本経済新聞
5.産経新聞
のことである。
1.朝日新聞
***伝統、実績に加え若い読者から最も支持を集めるブランド紙!***
朝日新聞といえば、捜査当局が立件を見送った後も追跡取材を続け、当時の竹下首相を辞職に追い込み、多くの国会議員のスキャンダルを暴いた、言わずもがなの最重要疑獄事件「リクルート事件」の調査報道が有名。
また、コラムなどオピニオン欄が他紙に比べダントツ。民主主義を標榜し、人権擁護や平和主義をを中心とした論調で、政治家や企業など社会の悪を斬る体制批判が痛快だ。
2.読売新聞
***会長渡辺恒雄氏を筆頭に保守傾向の強い体質!***
読売新聞といえば、プロ野球巨人軍を有する読売グループの親玉であり、オーナーのナベツネが有名。日本最大の発行部数を死守する裏には・・・。(発行部数=販売部数ではないのがこの業界。)94年に主要マスコミ社の中ではじめて「憲法改正試案」を発表し、憲法改正を主張するなど、完全にナショナリズムに偏向している。
また、読売新聞は非常に多様的で、文化、社会、スポーツ面などが充実している。
3.日本経済新聞
***経済に特化し独自のポジショニングをとる世界最大クラスの経済紙!***
経済に関する記事が中心で、紙面の70~80%を占める。大きなニュースがあったときもそれが一面になることは少ない。経済最優先であるがゆえ社会、政治面などは薄い。紙面はモノクロで色刷りが少ないため、とっつきにくい印象。
他紙が大企業ばかりを取り上げる中、日経新聞は中小企業やベンチャー企業にスポットをあて、記事が株価に与える影響も大きく、事業所への普及率が7割を超えることから、全く読まないというビジネスマンや起業家はいないのではないかとさえ思われる。テレ東系列局発信「ワールドビジネスサテライト」がおもしろい。
4.毎日新聞
***読みやすく充実した中身が女性読者にも人気!***
毎日新聞の最大の特徴は、紙面の読みやすさだろう。新聞を真ん中で上下二つに折っても文字が切れないレイアウトになっており、狭い場所で読むときにありがたい。
もうひとつは、署名記事が特徴的だ。ほとんどの記事が署名つきで、記者のやりがいを掻き立て、責任感を持たせることにより、読み手に説得力と臨場感を与える。
薬害エイズ、発掘捏造問題など重要なスクープも多く、良い新聞であるがかつての勢いはなく、発行部数は朝日、読売に大きく水をあけられている。しかし、関西圏での人気は高い。
5.産経新聞
***難解な言葉が少なくカラー写真豊富なわかりやすい庶民新聞!***
読売新聞と並び保守的な論調で、朝日新聞とは対極的である。北朝鮮に対する経済制裁や拉致問題、イラク戦争など自民党タカ派の強硬路線、さらに日本の教育の左翼傾向を大きく批判するなど右傾化は強まる。
発行部数は全国紙5紙の中でも最も少ないが、形成するフジサンケイグループは非常に規模が大きい。
6.徳島新聞
***全国でもまれに見る朝刊世帯普及率87.44%!***
驚異的な世帯普及率を誇る地元徳島のニュースに主体を置いた地方紙。全国紙のような知識情報が不十分なのは否めないものの、徳島県が抱える諸問題にスポットを当て連載化するなど地域貢献度は高い。南海地震、人口減社会、市町村合併、Jリーグチーム徳島ヴォルティスなど。論調は左寄り。
◆新聞のススメ
新聞は1紙しか購読していないのが一般的であり、読み比べないと気づきにくいが、ニュースによってはそれぞれ違った論調を展開していて結構おもしろい。
現在僕は実家を離れて暮らしているため、読み比べることは容易ではなくなった。それでも自宅では徳新、職場では昼休みに毎日及び日経、休日に実家から取り寄せた朝日を読むといった感じである。またインターネットも活用することで各紙を読み比べることや海外紙を読むことも可能だ。しかも最近は、RSSを公開しているところもあり、いちいちサイトを巡回しなくても最新ニュースの見出しを素早くチェックできるのも便利だ。例えばasahi.comなど。
僕が思うに最近の先進的な若者の情報収集の方法は、「Gooleニュース」や「Yahoo!ニュース」にアクセスし、数え切れないほどのニュースソースの中から情報を選択したり、RSSフィードをPCやPDAで受け取る。さらに、共感する意見を持ったブロガーの掘り下げた記事を読む。これらを独自でカスタマイズし無料で享受している。しかも古紙を出すことなく。
よく勘違いされがちだが、テレビやインターネットなどのニュース情報の多くは、新聞の記事が元になっている。新聞は一次情報を扱っているのだ。つまり最も影響力が大きいといえよう。
新聞をただの情報発信媒体としてみた場合、確かに他メディアの方が即時性などで優れる。しかし各新聞社はそれぞれの思想をもっており、社説やコラムなどで顕著にそれを読み取ることができる。自分なりの読み方を確立し論点をしっかり持つことで、新聞を読み物として何倍も楽しくすることができる。
地味に思われがちな新聞の優位性を示そうと思い書いてみたこの「メディア論」ですが、「メディアは多様なほど有益である」と最初に述べた通り、それぞれの長所を活用するのが最も良い情報との付き合い方であると思います。
一般論で締めくくってすみません。
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