2005年06月22日

●理系の冷遇

日本はまもなく、人口減少・少子高齢化社会を向かえ、労働生産性は著しく低下する。国土が狭く、資源に乏しい日本。生き残るには、「科学技術創造立国こそ日本の生きる道だ」と議論が加熱する。科学技術基本法に基づき、科学技術の振興を強力に推進するべく相当な予算も組まれている。


戦後日本は世界に誇る技術力で経済を発展させてきた。そして、21世紀に山積する地球規模の環境悪化、人口増大、食糧・水・エネルギー不足等の問題の解決に日本の科学技術が寄与できることが大きく期待されている。


だが一方で国民の理科離れは深刻だ。30年前に比べ、小学校の理科の授業時間は年間140時間から95時間に削られた。「食物連鎖」等、教える内容も削減。また、小学校教師に理科オンチの増加が目立つ。理科実習を避け続けて教員免許を取るため、実験は専任教員に依存するという若い教員が増えつつある。さらに、大量採用時代のベテラン教員の低ITリテラシーも懸念事項である。2000年に始まった「e-Japan計画」によって、2005年までに全国の学校にITインフラが整備される。莫大な国費をかけて導入されたハードを活かせる教員は少ない。理科嫌いが教壇に立って、理科離れを食い止めることはできない。


誰が悪いのか。専門家は、大学入試原罪論を提唱する。かつて理系学部では、「物理・化学・生物・地学」から2科目を選択する受験が一般的であった。しかし、一部の私立大学を除き、1科目選択制が現在の主流。センター試験も然り。試験に出ない科目を勉強する生徒は稀有だ。


では、教育制度や教育現場に理科離れの根本的な原因があるのか。いや、それは表面化された一因であろう。理科離れの背景に存在する「文理格差社会」「文系優位社会」。虐げられる理系の悲哀、ルサンチマンにスポットライトを当る。(参考:毎日新聞連載-理系白書


Posted by yu-topian at 2005年06月22日 23:50
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