2005年10月13日
●愛・地球博-もしも月がなかったら?編-
さて、すっかり既往の彼方に置き去りにされてしまった万博ですが(下の緑色のムックみたいなやつらの名前覚えていますか?)、9月21日、僕たちは確かにそこに行きました。

それではいよいよ本筋。Let's get going!!
第1話はこちら>>愛・地球博-ジャンベが欲しいっ!-
21日、6時半ごろ目が覚めました。懇情溢れるFくんは仕事へ、5人は万博会場へと急ぎました。
5人?たいちときよかと俺───。残りの2人は?と思った方は、この粗雑なブログをよくお読みになっておられる。誠に暇な・・・偉い!では、万博パーティの紹介。
Rくん(♂)愛媛県出身───宮古島でたいちと知り合い、今回は山梨からラスタカラーのバイクで愛知までやって来た、驚くほど親しみやすい性格のスーパーロン毛。21日未明到着。
Kちゃん(♂)静岡県出身───自転車で日本一周。宮古島で件のRくんと知り合い、昨夜京都から電車でやって来たポライトな若者、ちょいロン毛。足腰超丈夫。
僕は両者とは全くの初対面でしたが、徳量寛大な彼らに人見知りは必要ありませんでした。たいちの車の後部座席(部屋?)で「てんむす」を食べながら、旅の話を聞いていると、長久手会場近くのサンクスに車が停まりました。朝ごはんを買って店から出てくると、そこに現れたのはMさん夫妻。
Mさん夫妻はたいちの友達で、なんと長久手の万博会場のすぐ近くに住んでおり、フリーパス券を利用して何度も万博に訪れているという。実に羨ましい。Mさんには、以前僕も長野で会ったことがあり、ジャンベを教えてもらったことがあります。ジャンベを買うことを一義的な目的としてやって来た僕としては、運命的なアレを感じずにはいられませんでした。
このときは、車を自宅の敷地に停めさせてくれて、しかも会場まで送ってくれるということで、待ち合わせていたサンクスまで迎えに来てくれたのです。愛知の人はみんな親切にしてくれました。心が洗われます。
入り口ゲートでの待ち時間はだいたい30分くらいでした。やっと入れた!と思い、荷物検査で全開にあけられたバッグのジッパーを閉じながら「アレは見つからなかったゾ、しめしめ」とニタつき、ふと振り返ると、Rくんが長い行列の先頭で辱めを受けていました。
「ペットボトルの持ち込みは禁止です」
検査員の手によってRくんのリュックから取り出され、検査台の上に置かれたペットボトルは〝2㍑サイズ〟。そりゃバレるわな。Rくんは一瞬しゅんとした表情を見せたものの(俺は見逃さなかった)、毅然とした態度で、弊履を棄つるが如くペットボトルを差し出しました。
しかし、中身はただの水である。

もしも月がなかったら?
月のない地球は、自転速度が地球よりずっと速く、1日は8時間となる。強風が絶えず荒れ狂い、高山も存在せず、生命の進化も遅い。(Amazon)
三菱の企業パビリオンは、米国メーン大学天文学・物理学教授ニール・F・カミンズ氏の著書「もしも月がなかったら」をベースに、巨大映像とミラー、音響を駆使して迫力ある空間を作り出す。といった感じでした。
なぜとりわけ人気があるでもない三菱館に入ったかというと、アフリカ館に向かって歩く途中、スタッフのお兄さんが掲げていた「待ち時間約30分」という看板を発見し(企業館で30分の待ち時間はかなり短い)、「寄ってく?」と、お祭りの金魚すくいでもをするようなそんな感覚でした。特に過剰な期待は寄せずに並んだのですが、入場して一発目のパビリオンということもあってか、だんだんと気分は高揚して行きました。
その行列に並んでいる最中のこと・・・。
- ス
- 「待ち時間は約30分程となっております。最後尾はこちらでーす」
と、行列に加わる客の整理をする若い男性スタッフが地声を張り上げていました。3月の開幕から閉幕4日前のこの日まで、この国際的なビッグイベントを懸命に支えてきたという自信に満ち溢れた顔。いろんなことがあったに違いありません。
1年半勤めた会社(食品メーカー)を辞めたことに悔いはない。両親には事後報告だった。母さんは口もきいてくれなかったけど、父さんは分かってくれたようで、35年前の大阪の万博を思いだすよ、と言ってたっけ。どうでもいいけど、失業保険は雇用保険に名称が改まったらしい。
開幕当初は、思うように動けない自分に苛立ち、周りのスタッフも浮き足立っており、不条理に憤り辛酸を舐めたこともあった。しかし、今は苦楽を共にし、絆を強固にした心強い仲間がいてくれる。最終週の今日は、今一度気合を入れ直し、心を引き締め、最後までがんばりたい。
閉幕の日には美姫さん(仮名 日本館案内嬢)に気持ちを告げることも決意した。
5月上旬。ここの仕事にも馴れ、緩慢になってゆく自分。何か虚しいような思いが確かに僕の胸の中にはあった。万博の入場者数は思いのほか伸びていないという話も耳にした。閉幕後のことを考えるとすごく不安になった。
でもそんなとき、勇気付けてくれるのはいつも彼女の笑顔だった。あまり話したことはなかったけど、もしかしたら彼女は僕のことを覚えていないかもしれないけど、自分でも不思議なくらい自信が湧いてくる。最高の思い出を作りたい───。
と、この男性スタッフが思っていたかどうかは全く定かではありませんが、気張る彼の表情は、待ち時間に飽きた僕の頭の中をそんな妄想でいっぱいにしました。
彼はのべつ幕なしに叫びます。
- ス
- 「待ち合わせや、荷物を置いて列を離れないでください」
- ス
- 「ほかのお客様のご迷惑となりますので割り込みはしないでください」
しかし必ず割り込む不逞の輩は遍在します。このときもおじいさんが、すばやく前方に割り込みました。年の割りにかなり身軽で、上手くスタッフの目を盗んだかのように見えました、が・・・
- ス
- 「割り込みは絶対にやめてください」
スタッフの声がヒステリックになりました。彼に注目していた僕はすぐにその変化に気がつきました。明らかに苛ついているようです。そして極めつけの一言。
- ス
- 「割り込みはニッポンの恥です(怒)」
・・・ッ!
つづく>>-ジャンベが安い!編-
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