2006年12月31日
●「ぼくちゅう」がおもしろい
まもなく、新しい年が明けます。
正月三が日、暇をもてあましているけど出掛けるのがめんどうな人に、おもしろいネット小説を。
書籍化が決まり、映画化の動きも!
物語は、70年代の田舎町を舞台に、高校生と駐在さんが繰り広げるイタズラ合戦。元気と時間がありあまる高校生たちが、〝権力〟に立ち向かおうとする姿には、どこか共感を覚えるはず。村上龍の『69 Sixty nine』を読んだときのような痛快さが味わえる。
半フィクションでつづる「ぼくちゅう」がおもしろい!
2006年11月03日
●毎日新聞社会部 『縦並び社会―貧富はこうして作られる』
26歳で米ナスダックと東証マザーズに同時上場した元クレイフィッシュ社長の松島庸。
サイバーエージェントの藤田晋社長。
堀江貴文被告。
プロローグは、若手IT起業家の「三羽ガラス」と呼ばれた3人の顛末を「IT業界の上り坂と下り坂」と題し、始まる。
2005年12月から06年7月にかけて計5部にわたり、毎日新聞に連載された企画「縦並び社会」シリーズを元にした単行本。派遣労働の実態やトラック運転手の過酷な勤務、医療保険の使えない無保険者、東京・山谷地区の簡易宿泊所の知られざるストーリー…。
「一億総中流」時代が終わり、格差が広がりつつある日本。人も会社も横並びが崩れ、「勝ち組」と「負け組」にはっきり分かれていく今、私たちが生きているのは「縦並び社会」ではないか―。取材班は、格差の現場を歩き、読者とともに紙面を作り、日本の目指すべき針路を探った。(アマゾンより)
2006年09月15日
●阿部謹也 『「世間」とは何か』
「世間は社会とは違う」
絶対的な神との契約によって自己を形成した「個人」が、まず前提にある。そしてその「個人」の集団を「社会」という。これが西洋の概念。
一方、日本では明治10年に「society」の訳語として「社会」という言葉が作られた。その約7年後「個人」が「individual」の訳語として定着する。それまで日本には「社会」や「個人」という概念はなかった。あったのは「世間」。排他的で差別的な構造をはらんだ「世間」だった。
21世紀を迎えた現在でも、いまだ日本には「個人」という概念が十分に確立、浸透していないように思う。日本版の個人は、世間との関係の中で生まれたもので、個人の尊厳より、世間体を大事にすることがよくある。
左半身が不自由な妻が病弱な夫と暮らしていた。仲の良い夫婦であったという。二人は月に約六万五千円の生活保護を受け、それと妻の障害基礎年金額七十四万円だけで暮らしていた。ところが近所の人たちから「おらたちの税金で食ってやがる」という陰口をきかれ、妻はそれを常に苦にしていた。「肩身が狭い」というのが妻の口癖になり、「私らは世間から相手にされないんだ」ともらしていた。世間の陰口に耐えられなくなった妻が別れ話を持ち出したために夫は妻を殺してしまったのである。
他人との関係が希薄になったといわれる現代でも、僕たちはいつも世間の目を気にして生きている。なんとも窮屈な感じを受けるが、しかし、特に優れた能力を持たない人にとってみればどうだろう。世間の掟を守ってさえいれば、地位や年齢によって、それなりの位置を保てる。競争社会よりずっといい。こう考える日本人は決して少なくない。
この書は、中世から世間がどのように捉えられてきたかを分析し、世間の問題を明らかにしている。著者は、世間のあり方の中での個人の位置について「日本の社会から世間がまったくなくなってしまうとは考えていない。しかしその中での個人についてはもう少し闊達なあり方を考えなければならない」と述べている。
2006年9月4日午後9時37分、急性心不全のために東京都新宿区の病院で死去、71歳―。
阿部謹也の死を報じる記事を読んだ。
2006年01月25日
●吉川 元忠 関岡 英之 (共著) 『国富消尽―対米隷従の果てに』
誰が為に「改革」の宴は続く
時流に阿らず、
毀誉を顧みず、
信念を曲げず、
「国富防衛」「対米自尊」の
思想を最期まで
説き続けた孤高の碩学・
吉川元忠氏の遺作!(帯より)
グローバルスタンダードの欺瞞。
米国の対日政策のドラスティックなグランドデザインが見えた…気がした。
経済や金融に疎い僕には少し難解な内容でしたが、読みやすい文章でわかりやすかったです。2006年4月に施行される会社法。外資M&A新時代を迎え、ライブドアや村上ファンドが社会に突きつけたもの(証取法違反とかじゃなくて敵対的買収を巡る云々)は単なる序章に過ぎない…気がした。
2005年10月27日
●浅田次郎 『椿山課長の七日間』
今日から読書週間(10月27日~11月9日)ということで、最近読んで面白かった本をピックアップ。ついでに「Book」カテゴリを新設。更新されるかは不明。
『鉄道員(ぽっぽや)』『プリズンホテル〈1〉夏
』などで有名な
浅田次郎の『椿山課長の七日間』。

